20年にわたるお墓探しの結論が、循環葬だった。
S.O様 ご契約プラン:合葬 with ペット(生前契約/ご自身)
Q:お墓探しを始めた〝きっかけ〟を教えてください。
2005年に起きたJR福知山線の事故ですね。同僚があの事故に巻き込まれ、大きな怪我をしたこともあって、「人って、突然死ぬこともある」と思い知らされました。うちの祖父母も父も母も、入院してから亡くなるまである程度の時間があり、お墓は自分で決めていたので、私もお墓のことは死の直前でいいやと思っていたのですが、気持ちが変わりました。今、死の兆候がなくても突然死ぬことはある。「死んだ後の安心は、生きている今しか作れない」そう思ったんです。望む場所に、望む形で眠りたくて、お墓探しを始めました。
Q:どんなお墓を希望されていましたか?
私は、遠方に住むいとこに代わって母方の墓石型の墓の管理をしているのですが、夏場は1ヶ月もすると雑草がボウボウになります。やっぱり手間がかかりますし、高くはないですが毎年管理費もかかっている。私がいなくなったら、この墓はどうなるんだろう。私もいとこも、子どもがいないので墓じまいかな、なんて思っていました。〝墓石と子孫はセット〟という実情を理解していましたし、私は「お墓を残したい」という感覚がないので、墓石がないタイプのお墓を探し始めました。
Q:循環葬RETURN TO NATUREに出会うまで、どのようなお墓を見てこられましたか?
樹木葬、海洋散骨、納骨堂、宇宙葬など、日本だけでなく海外のサービスまで色々と調べました。ですがこの20年、どれも「何か違う」と思うばかりで、ずっと保留だったんです。例えば樹木葬の場合、はじめは樹木の近くの石室に納められるとしても、十数年後にコンクリート室の合葬墓に移動されるケースがほとんどでした。「え、移動? ここが終の住処と思っていたけど、違うのね」と。ビル型ロッカー式の納骨堂は、将来的に建物やシステムの維持管理が大変で、メンテナンスにかなりの費用がかかりそう。私は阪神大震災を経験していることもあって、私が死ぬ前にこのビルが無くなっている可能性もありそうだなって。宇宙葬などは、数年すると会社がなくなっていることがあったりしました。
Q:20年にわたるお墓探しの末、循環葬RETURN TO NATUREを選んだ理由を教えてください。
管理が必要な墓石を立てない。後々移動されることもない。本当に土に還れる。そして、20年一緒に過ごしたペットのリオと一緒に眠れる。「これだ!」と思いました。私が生まれるずっと前からこの山を守り、馴染みのある能勢妙見山が経営しているという点も安心材料でした。私は工学系の人なので、とことん調べて結論まで辿り着かないと気が済まないタイプ。妥協点を探すのが、ヘタなのかもしれないですけど(笑)、今まで妥協しなくてよかったなと思います。
Q:これからお墓探しを始める方へメッセージをお願いします。
自分が希望するお墓のあり様を想像して、一番譲れない点は何かを一つ決める。そこから始めてみてはどうでしょうか。私のように、何も残さず自然と一体化して眠りたい方は、循環葬だと思います。
Q:循環葬の森のメンバーとなって、楽しみにしていることはありますか?
終の住処となるこの山に、125ccのバイクで登ってくることですね。新たに免許を取らないといけないんですけど(笑) たまにフラッと尋ねて、ぼーっとしながらこの場所に心を置く。そんな時間が楽しみです。循環葬のメンバーが参加できる、山のお手入れイベントなども開催されるそうなので、山が豊かになっていく過程に関われることも嬉しいですね。