自然という大きなサイクルに還る。それが私のスタイルだった
Y.Tさま ご契約プラン:循環葬(生前契約/ご自身)
お墓探しを始めた〝きっかけ〟を教えてください。
- Y.Tさま :
- 私がお墓のことを考え始めたのは、将来お墓を継ぐ人がいない、という現実的な問題からでした。私には3人の子どもがいますが、皆それぞれの道を見つけ独立した生活を送っています。家や代々の墓を継ぐ気はないように見えますし、私も無理に継がせたいとは思いませんでした。そうなると、将来お墓は放置されてしまうかもしれない。「これはどうしたものか」と考え始めたのがきっかけです。
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- また、「死んだ後、自分はどうありたいか」と自分に問うた時、石でできたお墓の中に自分の亡骸の一部が閉じ込められ、ずっとそこに在り続けることに、どうもしっくりこない自分がいました。

なぜ循環葬を選択されたのですか?
- Y.Tさま :
- 自分の最後のあり方を具体的に考え始めた頃、たまたまインターネットで循環葬を知りました。それまでにも樹木葬などの選択肢は知っていましたが、ここのホームページを見て「自然に還る」というスタイルに、「これだ」と強く惹きつけられました。
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- すぐに子どもたちに「お父さんはこういう風に考えているんだけど、どう思う?」と相談し、家やお墓を将来どうするかも含めて話したところ、誰も嫌な顔はせず「お父さんの好きなようにすればいいんじゃないか」と言ってくれました。それで、子どもたちと一緒に見学に行ったんです。

見学された時、どんな印象を持たれましたか?
- Y.Tさま :
- デッキでアテンドしてくれた方と話をしている時も、本当に気持ちが良くて。埋葬場所も、人工的な通路はあっても、できるだけ自然の形が残されている。大げさなモニュメントもなく、「いいね」と心から思えました。子どもたちも良い印象を持っていましたし、「土に還り、雨に溶け、木の栄養になり、命が巡っていく」このサイクルこそ、私の理想の形に一番近いと感じました。

なぜ循環葬に行き着いたのか、 これまでの人生を振り返って思い当たることはありますか?
- Y.Tさま :
- 私は、高校生の頃から環境問題、特に四大公害などに興味を持ち始め、環境コンサルティングという仕事に就いていました。開発事業が行われる前に、水や土壌の成分を調査し、自然環境への影響を調べる仕事です。
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- 雪深い山奥の水を調査しに行ったり、高温の炉を調査したりと過酷な現場もありましたが、自分の中で課題に思っていることが仕事にできて、とても楽しかったですね。人間が作り上げる社会が、自然を壊すことにならないように、小さなことかもしれませんが、携われてよかったと思っています

- Y.Tさま :
- 私の人生観に大きな影響を与えた一人に、大学時代に出会った教育哲学の先生がいるのですが、その先生は「分離と合同」ということを教えてくれました。それは、一人ひとりの違う考えや立場を尊重し(分離)、その上で一つの繋がりをみんなで持ち合う(合同)、という考え方です。今の多様性の考え方に近いかもしれません。それぞれの個性を認めつつ、一つの共同体として存在する。人、社会、動物、自然、それぞれ違うものとして存在していますが、地球という一つの共同体ですよね。
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- その思想が、私の生き方の根幹にあるように思います。私たち人間の命は、土や空気、水、太陽の光といった自然の要素が合わさって存在していますし、死んだ後にその自然のサイクルに還っていくのは、ごく自然なことではないか。そう考えると、やはり石のお墓に閉じ込められるのは違うな、という考えに行き着いたのかもしれません。

これからご自身の最期を考える方へメッセージをお願いします。
- Y.Tさま :
- 子どもたちには、「お父さんはこうするから」と決めたことを報告するのではなく、「こうしたいと思うんだけど、君たちはどう思う?」と問いかけるように伝えました。親が自分の最後のことをどう考えているか、子どもは知りたいはずです。だから、子どもから聞かれるのを待つのではなく、親の方から語りかけることが大切だと私は思います。幸い、子どもたちは私の想いを尊重してくれました。循環葬の契約を済ませた今、一番の変化は「安心した」ことです。
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- 自分の還る場所が決まったことで、心の中にあったモヤモヤがなくなり、すっきりしました。いつ何があっても、「もう大丈夫だ」と思えます。振り返れば、私はずっと自分の好きなように、わがままに生きてきました。その時々で「面白い」と思ったことを選択してきた結果が、今の私です。この循環葬という選択も、特別なことではなく、私が歩んできた道の先に見つけた、ごく自然な答えだったのだと思います。