ペットのお墓はどうすればいい?法律・供養方法・選択肢を解説

自然葬を知る

ペットを家族として迎える人が増えたいま、

「亡くなった後、どう見送ればいいのか」
「お墓はどうすればいいのか」

と悩まれる方もいるのではないでしょうか。この記事では「ペットのお墓」を考えるときに知っておきたい法律の基本や、代表的な供養の選択肢を整理してご紹介します。

ペットのお墓を考える前に知っておきたい法律とルール

私有地(自宅)への埋葬は法律上問題ない?

日本では、ペットの遺体は法律上「一般廃棄物」として分類されています。

自分が所有する土地(私有地)に埋葬すること自体は禁止されていないため、戸建て住宅の庭などに埋めることは原則として可能です。

ただし、周囲にお住まいの方々への配慮として、以下の点を心に留めておくと安心です。

  • においや衛生面で、近隣とのトラブルにつながらないか
  • 将来、その土地を手放す可能性はないか
  • 工事などで掘り返した際、ご遺骨が出てしまわないか

また、飼い犬が亡くなった場合には、狂犬病予防法に基づき、市区町村への死亡届の提出が必要です。

「ペットに関する調査(2024年)実態編」を元に作成

実際、ペットが亡くなった後は、どのようにされる飼い主が多いのでしょうか。「ペットに関する調査(2024年)実態編」(※)によれば、「火葬し、遺骨はペットのお墓に埋葬した」が23.3%、「火葬し、遺骨は自宅において供養している」が22%です。遺体をそのまま埋める土葬ではなく、火葬を選んだ方が半数弱(45.3%)を占めています

公園や山などに埋葬してはいけない理由|不法投棄になるケース

一方で、次のような場所に埋葬することは認められていません。

  • 公園や山などの公共の場所
  • 他人が所有する土地
  • 河川敷や海岸

たとえ思い出の場所であっても、これらは「不法投棄」とみなされ、罰則の対象になる可能性があります。

ペットの火葬方法|主な3つの選択肢

ペットの火葬方法には大きく3つあります。

1. 合同火葬|費用を抑えたい場合

ほかのペットと一緒に火葬します。安価で済むものの、ほかのペットの遺骨と混ざってしまうため、個別に埋葬することはできません。自分のペットの遺骨を受け取りたい場合には、不向きといえます。

2.個別火葬|遺骨を手元に残したい場合

ペットを1頭ずつ火葬します。個別火葬には「一任」と「立会い」があります。

  • 個別一任火葬:火葬やお骨上げを業者が行います。遺骨は骨壺に入れられ、後ほど飼い主の手元に戻されます。
  • 個別立会火葬:一般的な人間の火葬と同じように、家族が立ち会えます。ご家族で拾骨もできます。

3.移動(訪問)火葬|火葬場に足を運ぶ時間が取れない場合

火葬に必要な設備が搭載された車が自宅まできて、自宅の駐車場や近くの空き地で火葬を行います。斎場や火葬場に直接足を運ぶ時間が取れない方や、足腰が悪いなどの事情で移動が難しい方に向いています。

ペットのお墓・供養の選択肢

ペットのお墓・供養の選択肢は、主に以下の通りです。

1. ペット専用霊園・納骨堂

ペット専用霊園や納骨堂は、ペットを供養するための専用施設です。

  • ペット専用霊園:火葬や納骨・埋葬に加え、施設によっては法要や永代供養、合同供養などを行っている
  • 納骨堂: 多くは、ペット霊園内に設けられた屋内型の納骨スペース。ロッカー型や棚型のスペースにご遺骨を納める

2.プランター葬や手元供養

マンションなどで庭がない場合、

  • プランター葬:ハムスターや小鳥など、小型のペットであれば可能。犬や猫の場合は、火葬して粉骨した遺骨を埋葬することもある
  • 手元供養:火葬したペットの遺骨を自宅に置く

を選ぶ人もいます。特に手元供養の場合、「今は一緒にいたいが、いつかどうするかは決めきれない」際の、保留の選択肢としても適しています。

3.自宅の庭に埋葬する(土葬・納骨)

ご自宅に庭がある場合に可能です。ただし、前述の通り「将来、土地を手放すときにどうするか」といった課題があるため、慎重さも求められます。

4.散骨

火葬した遺骨を粉末状にし、海や山にまく方法です。自治体によっては散骨を規制する条例を設けていることもあり、実施には事前の確認が必要です。

5.ペットと人が一緒に入れるお墓|循環葬

「最期は同じ場所で眠りたい」と考える人が増える中で、人とペットが一緒に入れるお墓を探す人もいます。

その一つの選択肢として、循環葬®︎「RETURN TO NATURE」(以下、循環葬)では、人と動物を分け隔てず、自然の循環の中で一緒に眠れることを大切にしています。遺骨をパウダー状にし、自然循環しやすいかたちで森に埋葬します。

ペットのお墓の費用相場

お墓の費用は、供養方法によって異なります(地域や施設などにもよります)。

  • 納骨堂:数万円〜
  • ペット霊園:共同墓は数万円〜、個別墓は数十万円〜
  • 手元供養:ペット供養の仏具をそろえる場合は数万円〜
  • ペットと人が一緒に入れるお墓(循環葬):ペットのみの場合は数万円〜、ペットと人が一緒に入れるプランの場合は数十万円〜

金額だけでなく、埋葬したあとに「どのようにおまいりしていきたいのか」まで含めて考えることが大切です。

なぜ「人間とペットは一緒のお墓に入れない」と言われてきたのか?

日本では長く、「人間とペットは同じお墓に入れない」と考えられてきました。これは仏教の教えそのものというより、宗教観や価値観が重なり合う中で形成されてきた側面があるそうです。こうした背景について、循環葬の拠点の森(大阪・能勢妙見山)で副住職を務める植田観肇さんは、次のように語ります。

植田観肇副住職

「実は、仏教のお経の一つである『法華経』には、動物であっても成仏できることが明確に説かれています。

一方で、日本では古くから、動物は人より下位の存在であると考えられていました。そのため、下位の存在である『動物と同じお墓に入るのは避けたい』という思いがあったと考えられます。

しかしながら、仏教は人と動物が同じお墓に入ることを否定しているわけではないのです」

ペットの最期をどのように迎えるか

ペットのお墓について考えることは、これからの自分たちの暮らしや時間のあり方を見つめ直すことでもあります。ご自身にとって納得できる形で送り出すことが、ペットにとって一番の供養になるのではないでしょうか。

【お知らせ】ペットに関する調査(2024年)実態編|2024年10月29日|株式会社クロスマーケティング