お彼岸に考える自然葬|60代以上の5人に1人が希望する新しい埋葬

調査

お彼岸が近づき、お墓まいりの計画を立てている方もいらっしゃるかもしれません。

ふと、「自分の最期はどうしようか」「これからのお墓はどうなるんだろう」と考えたことはありませんか?

現代の埋葬に対するアンケート調査(※1)から、意外な意識が見えてきました。

自然葬を希望する60代以上は5人に1人

「自分の死後、ご遺骨はどうしたいとお考えですか?」の質問に対し、自然葬(海洋散骨、森林埋葬など)を選んだ方は20.6%。60代以上の5人に1人が自然葬を希望することがわかりました。

さらに、庭園型の樹木葬墓地も含めると、自然志向の供養を望む人は約3割(グラフの黄色の囲み部分)。既存の家墓での供養を希望する人と同等であることがわかります。

「自分の死後、自然葬(海洋散骨、森林埋葬など)を選びたいと思いますか?」の質問には、約4割に検討意向がありました。

つまり、従来のお墓に限らず、「最期は自然に還りたい」という関心が高まっているといえます。

また、自然葬を検討されている方の中に「墓石を樹木や草花で彩る庭園型の樹木葬」を選ばれている方がいることもわかりました。

墓石がなくても変わらない「想う気持ち」

「お墓に墓石があることを重視しますか?」の質問には、66%が「墓石を重視しない」と回答しました。

近年、庭園型樹木葬の販売が増えているものの、墓石があったり、遺骨を骨壺のまま埋葬したり、石製の納骨室に収めたりするため、遺骨が自然に還ることも難しいのが現状です。

そのため、生活者が求めている、墓石のない「自然に還る埋葬」と庭園型樹木葬にはギャップがあることが見えてきました。

続いて、「家族や親しい方の死後について、故人の意志をどの程度重視しますか?」には、「ある程度重視する」「とても重視する」と回答した方が全体の86%。

たとえ自分の考えと違っても、故人の意向を尊重したいと考える方が圧倒的多数となりました。

「親族や親しい方が眠るお墓へのお墓参りの頻度はどの程度ですか」の質問からは、回答者の約7割が年1回以上お墓まいりをしていることがわかりました。特に、お盆や春と秋のお彼岸、命日に多くの人が足を運んでいるようです。

これらのことから、お墓のあり方が多様化しても、故人を偲ぶ気持ちは変わらないことがわかります。

お彼岸をきっかけに、家族で「これから」を話す

お彼岸は、今に生きる自分へと命をつないでくれたご先祖様に感謝する大切な節目です。家族や大切な人と集まるこの機会に、ご自身の「最期」について話し合ってみてはいかがでしょうか。

「自分はこうしたい」「家族に負担をかけたくない」といった思いを伝えるだけでも、意思を尊重するきっかけになり、心の負担を減らすことにもつながるはずです。



調査主体:at FOREST株式会社
調査名:埋葬に関する意識調査
調査期間:2025年5月3日〜2025年5月14日
調査対象:全国の60歳以上の男女1,045名。調査の目的に合わせて、性別×年代で以下のように割り付けました。

備考:本調査では、それぞれの墓地について一般的なイメージ写真(下)を提示し、最も当てはまるものを回答いただきました。